何か物事を始めるのも気力が要るものですが、それを継続していくのも大変ですね。
わたしも始めたことを継続していくことが苦手なタチです。
”三日坊主”という言葉は、まさにわたしのためにある言葉なのではないかと思ってきたほどです。
新しいことを始めることについては、毎回ドキドキしながらも割と容易に始めることができるのですが、それを継続していくことが苦手でした。
そして毎度のように、自身の意思力の無さに落ち込むパターンを繰り返してきました。
そんなわたしですが、どういうわけかヨガは10年以上続けてこれました。
いまだに出来ないポーズも数多くありますが、いくつかの体系立てられた修練を毎日続けています。
たぶん普通の人がいきなり始めたら、すぐに音を上げてしまうようなルーチンを続けています。
ヨガを始めた当初は、
『心身の健康を取り戻したい!』という、切実な事情を抱えていたので数か月は続けざるを得ない状況の中にいました。
だからこそ、一生懸命になって続けました。
それから半年余りが過ぎた頃には健康状態も改善したのですが、慢心から徐々に怠け心も出てきていました。
そんなときに、当時通っていたヨガスタジオが後援する海外での合宿ツアーがあり、参加することになったのでした。
その後も怠け心が出てくる頃になると、必ずと言っていいほどイベントやワークショップがあったので、いやがおうにも続けざるを得ない状態がしばらく続いたのでした。
そして5年余りが過ぎた頃には、外からの支援がなくても続ける姿勢が習慣になっていました。
つい”サボりたい気分”になることも多々ありましたが、結局続けていました。
その後10年が経とうとしていた頃に出会った恩師から、生涯大切にすべき言葉をいただきました。
「修練を続けてください、幸せに続けてください(苦行になっては意味がないですヨ)。」
毎日のようにこの言葉を思い出してモチベーションを保っています。
人間の意志力は思いのほか強くないものです。
だからこそ、いやがおうにも続けざるを得ない状況に身を置くことや、尊敬する人の存在や言葉、そして楽しんで続けることができる環境を常に整えることこそが有効なのです。
そういった創意工夫の先にそれらが習慣となり、ほぼ努力なしに継続していけるようになります。
そしてそれは、揺るぎない自信に繋がることでしょう。
わたしはかつて、美術の道で挫折してしまいました。
それまでは猛烈な意志力で続けていたのですが、それ以後は何をやっても長続きしない人生が続きました。
常に漠然とした焦燥感にかられながらも、物事が長続きしない現実に落ち込むばかりでした。
自分が何だか気の抜けた風船のような存在に思えてきて、落胆する気持ちや罪悪感に苛まれてきました。
随分と遠回りをしてきてしまいました。
そして、美術においてはさながらイチからやり直しで歩んでいます。
そこは自分を甘やかすことも、厳しくすることも自由に選べる世界ですが、ときに険しい道もあります。
それでもいま、不思議と安心感に満ちた状態で歩んでいます。
ヨガを続けてきたおかげで美術を再開できたのだと信じて、今後も歩んで行きます。
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