どのような道を歩んでいても、そこには共通する真実があるようです。
いわば、真理とも言えるような、それに触れるだけでも、歩む中での生き甲斐を実感できるようなことが。
わたし自身も、生きてきた中で、美術・ヨガ、そして、食べていくための仕事として携わっていた販売職という道をたどってきました。
どのような道にも、いわば真理とも言えるような、それに触れるだけでも、
歩む中での生き甲斐を実感できる真実がある。
美術を学んでいた学生時代(近年再び学び始めましたが)のことでした。
スランプに陥って悩んでいた頃、相談した先輩が諭すように語ってくださった言葉がありました。
「わたしたちのような絵をかく人は皆、普段の生活をする中でのあらゆることを通して絵をかいているの。」
「言うなれば、生き方そのものが絵をかくということなのよ。」
どんな後輩にも分け隔てなく、誠実に接してくださる先輩でした。
だからこそ、ずっと、この時の言葉も、共有したその時間までもがいまでもわたしの中で生き続けています。
また、講義のときに見たドキュメンタリー映像に登場していた、ある彫刻家が語っていた言葉ですが、
「木が、素材が(制作を)助けてくれる・・・。」
「いつしか、それを忘れて自分の能力だと錯覚して傲慢になってしまうことが怖い。」
美術の世界は、往々にして、志した当初のような純粋な気持ちを忘れてしまうものです。
そのような中、度々初心に戻らせてくれたのはこの言葉でした。
目に見えるもの、目に見えないものに助けられることで、存分に、ときにはそれ以上に能力が発揮できることもある。
だからこそ、初心を忘れず、感謝を忘れないことが重要だ。
たとえ、立場や境遇が違えど、お互いをリスペクトして好意を尽くすことで、共に高め合うことができる。
啓発とは、思いやりをもって光を投じ、相手に自身の良いところを気づかせること。
皆さんをリードする立場とはいえ、同じクラスの仲間として成長できてとても嬉しいです。」
1500年以上も前から、言い伝えられてきた真実。
そして、教える立場になってからもなお、共に学ぶ姿勢を開示してくれたインストラクターさん。
いつもは、少し天然でお茶目な方なのですが、それだけに感動しました。
時代の移り変わりは実に激しいけれど、長い時を経ても生き続ける真実もある。
(※注 聖者パタンジャリ 3~5世紀頃に編纂された、ヨガの経典『ヨーガ・スートラ』の著者)
どの道を歩もうと、時には険しい道が続くこともあります。
そのようなときにも、その道に確かに存在する真実に触れた瞬間を思い出して、再び人生を豊かなものにするための原動力にしていける気がします。
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